Monthly Archives: 7月 2016
研修四日目。本日の目的地はモナコ、バルセロナからおよそ700kmの道のりです。5月末に開催されるモナコGPの準備の様子を視察します。モナコに到着後、駐車場で度肝を抜かれました。周りは全て高級車ばかり。隣にはマイバッハ、そしてロールス、ポルシェ、フェラーリ・・・。失礼ながらトヨタヤリスは完全に場違いですね(笑)。
さてコース視察です。開催およそ3週間前なので、あちらこちらで観客席などが急ピッチで建設されていました。さらにテレビで見慣れたモナコGPのコースをヤリスに皆で乗り込み、ドライビングすることもできました。これには本当に興奮しました。公道に赤白の縁石があるなんて日本では考えられませんからね。
今回のおよそ1週間の研修を通して痛感したのは、クルマやクルマが作り出した文化が社会に根付いているなあ、ということ。そしてクルマのメリットを活かすような、合理的なルール作りがなされているとつくづく感じました。普段は目の前の仕事に追われている私ですが、この研修でクルマに携わる仕事に従事する者として、新たな視点を得られたと思います。
研修三日目。ホテルからおよそ30分でカタロニアサーキットへ。この日は月曜日、F1ウィークの搬入日です。我々が着いたときには、すでにパドックには所狭しと数多くのトランスポーターが並んでいました。ここで私が驚いたのは、どのチームのトランスポーターもトレーラーヘッドは最新型でした。常に最新モデルと接することができるのは、トレーラードライバー冥利に尽きると思いました。まあ、メルセデスやルノー、クルマメーカーの競争ですから当たり前といえばそうですが・・・。そしてどのトランポもピッカピカに磨き上げられています。おそらく大陸を長距離走ってきたのですから、汚くても当たり前です。不思議に感じていると、なんとサーキットにトランポ用の洗車場があることに気づきました。同じチームのドライバーで協力し合い、洗車しています。日本人ほどの洗車好きはいないと思っていましたが、やっぱりクルマ好きなら自分のクルマをキレイにしたいのは世界共通なんですね!
二日目はバルセロナを目指します。ニースからフランスに入り、マルセイユ、モンペリエと地中海に面した街を通過しつつのおよそ700km旅。基本高速道路を移動したのですが、パーキングエリアに立ち寄ると日本との違いを痛感しました。まずトランスポーターがデカイ! いわゆる日本の大型トラックよりも長い。さらにリアにもう一台、牽引しているクルマも多くあります。そして日本では見ることのできないものも。例えば写真のトラクターを積載しているトレーラーは、積載位置が非常に低く作られています。おそらく積載もしやすいし、走行時の重心も低くできるので、こうなったのでしょう。画一的な日本国内では見ることのできないトレーラーです。またアイドリングストップも徹底していました。休憩中にエンジンをかけているクルマはありません。ドライバーひとりひとりのマナー、ルールを尊重する気持ち、そして環境への意識の高さを実感しました。